ピアノの体
今日は、「姿勢」「手のフォーム」について書いてみようと思います。
まず、どうしてこの弾く姿勢や手のフォームが大事なのでしょう。
鍵盤は押せば簡単に音が出ます。どんな変な姿勢でも、例えば指じゃなくても鉛筆を使ってもボールを使っても(傷が付いちゃうからやってはいけません)音だけはなります。
でもだからと言って、どんな手の形でもいいから弾いていいわけではないですよね。
それは、長く続けていけば広がるたくさんの曲を弾くときに、レベルの上がってきたときにブレーキがかかってしまうから。理由は他にもありますが、習いたいという方が将来に渡って楽しめることを考えて、きっとピアノの先生方は手を替え品を替え根気よく伝えていくのだと思います。
もう1つの大きな理由は、指は(手は、もっと言うと腕は、もっともっと言うと姿勢は)音色をつくる上で、フルに使わないとならない道具だということです。
この感覚、打楽器を演奏してる方はわかってくれると思うのですが、打てば鳴る打楽器も音色を作っていると思います。あるドラマーが、「ドラムはバチでたたいちゃいかん、手でたたくつもりで・・」なんて言っていたのを思い出しました。
手で直接触るピアノは繊細に音色が作り出せる打楽器です。
実はこの音色を作り出すというのが、ピアノという楽器の醍醐味であり、面白いところであり、大変なところであり・・
ピアノの基本中の基本であるフォームが崩れていると、思い通りの音色を生み出すこともむずかしくなってきます。
まずは、こんな目的があるんだと知って、指の形に意識を持っていけるといいです。
レッスンでは、おひとりおひとり違う手の形や状態を見て、イメージしやすいようにピアノ以外のグッズなどを用いて、臨機応変にアドバイスできたらと、思っています。
また、基本基本と言っていますが、形は決して1つに固定することではありません。やってはいけないフォームはいくつかありますが、それ以外は体のつくりに対して自然に動いていればいいのです。(昔の教え方「たまご」は使いません。)
これからたくさん弾いていく曲によって、ピアニッシモやフォルテ、表情を出したいこの箇所だけに、など様々に変化させて弾いていくことになります。
指を丸くしてたかと思ったら、今度はねかせて、指先だけで、引っかくように、腕で弾くように、手首を利用して、普段は手首を下げちゃいけないけど、ここでは下げ気味に・・・などなど、音を作るためにいろいろします。
その曲その曲によって求められる弾き方もありますので、その都度変えていきます。
このタッチに関しては、いつまでたってもこれで完了、と言うことにはなりません。
今の私にとっても。きっと、世界で活躍されてるピアニストであっても。どのレベルであっても、だと思います。
ま、そこが楽しいんですけどね!
これまで、「ピアノってこんなこと勉強します!」というカテゴリでいくつか記事を書いてきましたが、だんだん増えていくので「やることいっぱい!」とやる気が後退りされてはいませんか⁉
大丈夫です!楽しくレッスンしているうちに徐々に身に付きいつの間にか出来ているはず!!
私は「いつの間にか出来てる~!」と喜んでもらうためにいろいろと努力していきたいと思っています!
0コメント