レッスン日5とショパン
本日のドライブのおとも
Chopin piano concerto No.1 Op.11
Israel philharmonic orchestra Zubin Mehta &Evgeny kissin
2011年の演奏で、キーシン絶好調の時期じゃないのかなと思います。
この年秋に、日本でもこのコンチェルトを弾いたのをテレビで聴いたのですが、テンポがやけに遅いオケにキーシンも苦しそうな演奏だったのを思い出します。
その時とはまったく違いなんとも気持ちよく弾いているようにみえます。
Frederic Chopin フレデリック ショパン(1810ワルシャワ~1849パリ)39歳没
有名なこの曲は、ショパンが20歳の時に作曲したピアノ協奏曲ふたつのうちのひとつで、1番となっていますが、初めに作曲したのは19歳の2番で、これを完成後間もなく作り始めました。
1815年から、ショパンの故郷ワルシャワはロシアの属国になり、その圧政は強まり、ロシアへの反発が徐々に強まり、革命の機運を感じながら、この曲は作られました。
音楽家としての成功を家族、周囲の人々が望む中、闘いに参加するため祖国にとどまろうと考え、出国を何度も見送り、1830年ついに出国を決意し、その告別の演奏会でこの曲が初演され、その年の11月にワルシャワを旅立ち、生涯ワルシャワに戻ることができませんでした。
これから、戦渦に巻き込まれるかもしれない祖国に家族や友人を残して旅立つ時の気持ちとは
いったいどれほど苦しいのでしょうか...。
まだ若い、これからたくさんの経験をし名曲を作り出す人生の、祖国での第一歩の曲です。
日本でショパンは、ピアノの愛好家の中では、特に人気の高い作曲家なのではないでしょうか。
実を言うと私がまだ10代の若かりし頃、ピアノの曲を聴いて、かっこいいな~素敵だな~と思った最初も、ショパンやリストなどのロマン派の曲でした。
ショパンのことも知らないのに、曲だけで好きになるほど魅力的な旋律です。
反対に当時は、バロックや古典の音楽が遠ざかり、つまらないとさえ思っていたかもしれません。
曲に求めるものって、その年代で変わってくるんだと感じます。
今は、どちらかというと、バロックや古典がやけに心に沁みます。
キーシンは小さい頃からショパンが好きで、いつも近くにいると言っていました。
最初にキーシンのショパンを聴いたとき、他のたくさんの演奏を聴いて持った私の、ショパンに対するイメージをガラッと変えてくれました。
これは、キーシンの弾き方全般に言えることだとも思うのですが、キーシンは、大きなコンサートホールで鳴らすピアノを追求しているように思えます。
たとえそれがショパンでも。
フォルテとピアノの間がとても大きく、他のピアノと比べても硬い音がキーシンの持ち味だとも思います。 曲によっては、やりすぎ...?なんて感じることもあるのですが・・。
奏法からくるものなのか、
柔らかく、甘く、切ない・・そんなメロディの中に
怒りのようなものが見え隠れするような演奏をキーシンのショパンから感じます。
これが、とても新鮮でした。
身体が弱くて、サロンで弾くことが多くピアノの音も大きくは鳴らさなかったショパン。
間をたっぷりとり、自由に揺らして弾く
甘いメロディばかりに、少し飽きていたのかもしれません。
ショパンらしい。。ってどういうことなのか、考えてしまいます。
昨日は、私のレッスン日。
ショパンの曲を1曲レッスン中。
なのに家での練習に、気がついたらバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンばかり。
好きな方に時間を割いてしまう自分に、喝!の意味で、今日は、ショパンを取り上げてみました。
もしかして、ショパン はじめてかも?
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