母との連弾

 実家に私が子供の頃から長い間使っていたピアノがあるんですが、
ここ何年かこのピアノで、高齢になった母に教えています。
ソロの曲は、母が好きな曲を。
連弾は、母でも弾けそうな曲をピックアップしてその中から好きな曲を選んで私と一緒に弾いています。

 母もピアノは好きで、もうあんまり動かない指を一生懸命に練習してくれてます。

 時間はかかりますが、「ここの表現変えたほうがいいね」とか、
「ここはこの指使いしたほうが間違えにくいね」と、アドバイスすると
音もフレーズも目に見えて変わってきます。
 すごいな。

 そんな母、娘の私であっても
聴いてもらう時はいつも一人で弾いてる時のように弾けない、って言います。
時には手が震えるほど緊張するらしいんです。
気持ちはわからないわけじゃないんです。
 
 だけど、過度の緊張は、指が動きにくくなるだけでなく、音が耳から入ってこなかったり、
ミスしてしまうことを気にしすぎたり、、何より疲れてしまいますよね。
  
 慣れもあると思います。性格もあると思います。
教えてもらうという立場がそうなるのかもしれない。
 
 でも、そんなに緊張しないで。
間違えることはたいしたことじゃない。
私から見たら、高齢になって指を動かして挑戦していることが素晴らしいと思う。
何も変わってないというけど、だんだん良くなってる。
ひとつひとつ難所をクリアしていく。
 
私もそんな母から刺激をもらっています。