譜読みってワクワクする!

 「譜読み」って何?ってピアノをまだ習っていない方は思いますよね。
 まったく知らない曲の楽譜を見ながら、そこに書かれている様々なものを確かめながら実際にピアノで弾いていくことです。
 これから勉強する曲の一番始めの部分です。
 もちろん、最初から難しい曲の譜読みではなく、簡単なものから徐々に慣らしながら、何度も新しい曲をこなしていきます。
その繰り返しが譜読みの力をつけていきます。
 その曲の調がなんなのか、とか、構成がどうだ、とか考えることは色々ありますが、ひとまずそれは閉まっておきましょう。

 譜読みでは、音楽的に弾く、というのとは違う意識が必要だとおもいます。
  知らない童話を初めて朗読するとき、これからどんな物語が待っているかわからないのに、感情を入れたり、起承転結を意識した読み方なんてできないですよね。
 文章だって1回読んだだけじゃ意味がわからず、何度もゆっくり噛み砕いて読むことがあります。
 それと一緒で、大まかにほんとに大雑把に「どういうふうになってるんだろう」と探っていく感じです。
 両手で最初から無理なら、片手ずつでもいいです。

 曲の好みもありますが、気持ち的には、そんな好奇心の気持ちで譜読みに入れるといいなと思います。

 ではでは、実際に譜読みしてみましょう。

 例えばこんな楽譜はどうでしょう。

 楽譜は常に右側に向かって読んでいきますが、以前に載せたこの鍵盤の中を行ったり来たりしていくのです↓
 目は右に右に、だけど手はあちこちへ飛んだり、目とは反対に手は左(低音)に下がっていくということもありますね。
 譜読みというのは、ただ楽譜の中の音符を読めることだけではなくて、読んだ音を手の動きに即つなげていけることでもあります。
 譜面を見ながら頭の中では鍵盤と自分の手もイメージできるともっと楽になるはずです。
 レッスンでは譜読みが苦手な方に、少しずつ譜面を見ながら鍵盤を見ずに弾けるように工夫していきたいと思っています。ゲームっぽいものも入れながら・・。

 

 また、楽譜を見たときに、一つ一つの音を見るのではなく、例えば・・8分音符はタ、4分音符はタン、ということにこだわることなく、フレーズを感じてみましょう。

すると、右手の旋律は、「タァアッ ターァ タァアッ ターァ タァ ターァ ターァ タァァーア」なんて言ってみるとフレーズ感がわかりやすいかなと思います。

 こんな感じにスラーごとをまとめて見ると同時に、そのフレーズがどのように動いているかも確認しながら進みます。

 左手も同様です。この場合、3小節まで一息です。ながーい息で膨らます風船のように。

 文章を読むときも「、」の所を無視して読み飛ばさないように音楽でもスラーのあるところを重視していきます。

 この「音と音のつながり」もよく見てください。

 一番最初の赤丸。最初の「ファ」これが読めれば、次の音が「ミ」だと読まなくてもいいわけです。楽譜では1つ下に下がって次にまた1つ戻ってる。とわかれば「ファミファ」と塊で弾ききれてしまいます。そしてもちろんその音色も確認します。


 こんなふうに、譜読みをする時は1つ音符を読むことではなく、いろんな角度から見ていくことになり、それを左右同時に見るのですからすごく脳を使いますし、こうやって文章で説明するのって難しいんですが、書いてみると「すごいことしてるんだなぁ・・」と思ってしまいますね。


 まだまだ書きたいこともあるんですが、長くなってしまいました・・・


  レッスンでは、譜読みが楽しいなと思ってもらえるように

  そして生涯、弾きたい曲を自分の力で読んで弾けるように

  楽しめるピアノを目指して。