継承
なんてリズミカルな演奏♪
Bach 4台のチェンバロのための協奏曲イ短調 BWV 1065
こちらの動画は「Multipiano」という連弾から複数のピアノで演奏する方たちのようです。
もともとこうしてアンサンブルを中心に演奏活動していると、さすがに息が合っていますね。
私が初めて聴いたのは、スイスで毎夏行われるヴィルビエ音楽祭で開催当初の若かりしキーシンやアルゲリッチやアンスネス(はこの曲は弾いていない)やプレトニョフ、バイオリニストのレーピンなどなど(今思うとすごいメンバー!)が出演していたDVDで観たのが最初でした。
えー!4台ものピアノで弾くの!?
2台で合わせるのも大変なのに...
(ちなみにこのDVDには、8台で弾く曲も収録されています。主催者が、山にピアノを8台も持ってくるのも、演奏者をこんなに集めるのも大変だったって言っていたような...汗)
音楽祭と言っても、スイスの高原で虫もテントに入って来ちゃうような自然あふれる会場みたいですし、演奏者も多少カジュアルさもあるお祭り気分で、楽しそうな雰囲気なのです。
今年の夏は25周年記念だそうで。
行ってみたいよ~
この曲を聴いて改めて、バッハの曲はリズム感、拍感というのがいかに大切なのかがわかります。
だんだんと縦ノリになってきそうです。
息もつかせず、4台のピアノから次から次へとたたみかけるような音楽。
聴いているとドキドキ動悸が...
ヴィルビエのキーシンたちの演奏は、それぞれのソリストがあまりにも個性的すぎて、一体感という点や演奏も跳ね気味な気がして、こちらにアップしてませんが、youtubuでは聴けます。
でも、私はつい最近まで知りませんでした。
この曲実は編曲でして、原曲はヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲だと。
ヴィヴァルディというと、バッハより7年前に生まれた同世代のイタリアの作曲家です。
日本では、四季の春や冬ばかりが有名ですが、他はあまり知られていません。
ヴィヴァルディは、ヴァイオリンを主とした作品が多くオペラ作品も残しています。
鍵盤楽器では、オルガン曲を残しているようです。
バッハは、このヴィヴァルディ作曲の↓4つのヴァイオリンのための協奏曲を、調も変えてチェンバロに編曲していたのですね。
こうして聴くと、確かに「冬」を思い出す、ヴィヴァルディっぽいですね。
バッハも含めヴィヴァルディなど、バロック期の音楽は18世紀末から19世紀頃には、忘れ去られていたと聞きます。
研究者や演奏家のおかげで、バッハが研究され、そのバッハが編曲をしていたヴィヴァルディの音楽に辿り着いたのかな。
すると、そこからコレッリまで....
そう考えると、編曲というのも後世に残すというのに意味があるんですね。
原曲に勝るものはない!
とか思ってましたが、今、名曲でも、その時の流行などで、いつ忘れ去られてしまうかわからない。
世紀を超えて残ってきた音楽には、作曲した人のみならずいろんな力が必要だったんだ、と考えさせられました。
そして、こういうのを知るたびに、感動してしまうんですよね。。
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