ピアノを弾く脳?

 特にバッハに一番感じるのですが、弾いている時、頭の中をマッサージされているような感覚がずっとあります。ポリフォニーだからでしょ、と言われれば、そうかもしれないけど。

 例えが下手ですみません・・。

 なんだか、普段の日常では使っていない脳を使っているような・・。

 触れないのにくすぐられるような・・。

 頭の中ってどうなってるの~!!って思いました。

 

 プロのピアニストって、2時間半くらいの舞台で膨大な曲を全くの暗譜でしかもものすごい集中力で演奏しますよね。 なんでそんなことができるんだろう、とも思いました。


 巷では、ピアノは脳に良い効果がある、と言われます。

 右手と左手、違う運動をするからでしょ、と言われれば、そうかもしれないけど。

 それだけ?

 

 こちらの本を読んで、なるほど、やっぱりそうだったのね。

 今まで私が思っていたことも、やっぱり脳の仕業だったのね、って合致したというか納得して少しすっきりしました。 

 大事なところ、覚えておきたいところに付箋を貼って読んでいたら、20ヶ所以上になってしまいました。

 脳に関する本はたくさんあっても、「ピアノと脳」だけを研究している方はどのくらいいるのでしょうか。

 ご紹介したいところがたくさんありすぎて、まとまりそうにないので、目次をいくつかピックアップしますと、

 ☆ピアノの練習は脳をどう変化させるか

 ☆左右の手の独立性

 ☆耳と指をつなぐ特殊な回路

 ☆ミスを予知する脳、ミスを修正する脳

 ☆「良い耳」とはなにか?「良い耳」の育て方

 ☆音楽を鑑賞する脳のしくみ

 ☆楽譜を読むという能力

 ☆「暗譜」のメカニズム、初見演奏の秘密

 ☆ピアニストの故障 ピアニストの3大疾病 故障を防ぐために

 ☆ピアニストの省エネ術(フォーム、脱力、重力、しなり、イメージ等)

 ☆音色を操る、音量を操る、表情を操る

 ☆音楽に感動する脳

そして最後に☆音楽を使った脳神経リハビリ、音楽療法への希望


 まだまだ未知な部分がいっぱいあるそうですが、ピアノ演奏と脳の働きは切り離せないものであることはわかります。

 音楽がひとたび流れると、脳は、リズム、拍子、メロディ、音色、和声、感情を全て違う脳、あらゆる部位を使って情報を処理して1つの音楽として認識するのだそうです。

 加えて、自分で演奏することはこれらの脳の働きを、指や体への指令として脳から体に送っています。

 なので、聴いているだけよりも実際に演奏したほうが、音楽に必要な神経細胞の数が増えるのだそう。

 ものすごく緻密です。


 

 これだけ読むと、自分の演奏が変わるような錯覚がおきますが、そうは行きません!笑

 突然、私の脳がピアニストの脳に入れ替わったりはしません、残念ながら・・。

 私の脳で、地道に、私の音楽の道を、ゆっくり、楽しく進むだけですね。

 

 そして、もっと脳と音楽の研究が進んで、楽しむだけの音楽に加えて、

 本格的に医療などにも使える未来がくるといいな、と思います。


 興味がある方は是非、読んでみるとおもしろいと思います。