歌と弦
先日、地元のコーラスサークル主催の災害復興コンサートを聴きに行きました。
指揮者の方のピアノ独奏や、中高生の吹奏楽演奏など、盛り沢山プログラムでしたが、その中でも主催のコーラス隊の歌声には感動してしまいました。
60歳以上、中には90歳のおじいさんもいるご年輩の方々のコーラスグループ。
曲目は、『未来へ』『もみじ』『いつまでも』
私は、ピアノの曲を聴く時には、いろいろ知って耳が肥えてしまっているのか、厳しい聴き方というか、技術的なことなど、なかなか理想が高くなってしまって、余計なことを考えてしまう。
いいんだか悪いんだか・・です。
それに比べてピアノ以外の楽器は、無知なので本当に素のまま、何の先入観もないまま気持ちが先に動いてしまいます。
合唱は、小学生の合唱でも上手だと感動してじんわり涙が浮かびます。
歌を聴いている途中、いろんなことを思いました。
混声合唱は、弦楽アンサンブルの感動に似ているなぁと。
若かりし頃、ソフィアゾリステンという弦楽団が来日して、日本でも馴染みのある曲ばかりのコンサートを聴きに行った時、ドヴォルザークのユーモレスクを聴いて涙が止まらなくなってしまったのを思い出しました。未だかつてこれしかないのですが、号泣です。(その当時、何かあったのか?)
音源がなかったので、ピアノとバイオリンとのユーモレスクを。
弦楽器には詳しくはないのですが、ソロで弾く時と全員で合わせて弾く時とは、
違う弾き方をすると思います。
ソフィアゾリステンは16,7人くらいの弦楽団でソロではないので、ほとんどを、tutti「トゥッティ」(全員で、の意味です)で弾きます。
この時の圧倒的な弦の音の表現が、合唱の表現と似ているような気がして、昔感動したコンサートを思い出していました。
一体となった声の力は、聴き手の身体全体に当たってのみこんでくるようです。
半ば無理やり連れて行った息子も、いつもはピアノばかりですが、「最後の合唱はびっくりした!」と言っていました。
聴き終わった後、あったかい気持ちになりました。
人を感動させる音楽って本当にいいものだなぁ、と。
そしてそんな音楽は、結構身近にあるものですね。
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