気になるピアニスト

Valentina Lisitsa ヴァレンティナリシッツァ (ウクライナ 1973年~)

 今までこのピアニストを全く知りませんでした。

 最初に目が留まったのはyoutubeのストリートピアノで弾いている動画でした。

 いろんな人が通行人の中で古いアップライトのピアノで弾いている中に普段着のリシッツァがベートーヴェンのソナタを弾いていました。

 ピン!ときて、この人誰だろう・・と思って調べたらたくさんアップされているではないですか!

 私の主観ですが、リシッツァの手の脱力加減はまるでアルゲリッチのようにも感じ、それでいて同じ手の高さからこれだけ強弱の幅が出ていて、弾いているところを見ていても勉強になる気がします。

 アルゲリッチ独自の爆発力というか、人を納得させる演奏は到底真似はできませんが・・。

 いろいろと聴くと、確かにミスタッチも多いように思いますが、型にはまりきった演奏、特にベートーヴェンは型にはまったようにきちんと弾く、きれいに弾く演奏が多くて、少しつまらなさを感じている私には、リシッツァのベートーヴェンは新鮮にうつりましたし、きれいなだけではない音色、「リシッツァの表現」という個性が出ていていいです。

 リシッツァはベーゼンドルファを愛用しているようですね。

 私も近くのホールでベーゼンドルファを弾いたことがあるのですが、スタインウェイに比べると音色が全く違います。

 マットな音、くぐもったような音、落ち着いた音、しぶい音、という感じできらびやかなスタインウェイの音のように容易に音色の幅をつけるのが難しかったです。

 ちょっと触るだけでは良さを知るのには短かかったです。

 好きな演奏家を見つけると、すぐ触発されてしまう私。

 ↑このバッハのトッカータBWV914、BWV911とともに大好きで弾いてみたい曲なのですが、なかなか辿り着けません。

 911は1年前くらいに挑戦しましたが、途中で挫折・・。

 でも、いつかパワーアップしてこの2つ、弾けるように頑張ります。