どのくらい練習すればいいの?④

 秋が短く感じるこの頃

 


 久しぶりの投稿は...

 「練習」について。


 毎年1回はこの内容を書いているような気がしますが、

  しつこい!と言われようとなんだろうと、

 ピアノって最終的に、「弾く時間 弾かない時間」 で大きく変わってくる。

 「ピアノ=練習」というくらいに、切っても切れないものだから。

 もう一度初心に戻ろう。

 自宅での練習についての考え方や、工夫など漠然としたことは、

これまでのブログにも書いてきたのですが、

「自宅での練習①」

「練習嫌い だけど塵も積もれば②」

「おうちの練習③」


 じゃあいったい実際どのくらい練習すればいいの?

 に、教室での希望も入れながら現実的にいきます。


 ここでは、だいたい幼稚園~小学生で初めて趣味として習い始める一般的なお子様のケースでお話していきたいと思います。



 【習い始め (主テキスト1~2冊目くらい)のレベル】

 練習の習慣を付けることに重点

 理想は毎日10分~15分ほど

 練習できないお子さんの場合、最初は5分でもいいから毎日...と習慣づけを

 それでも練習しなかったら...?

 簡単な曲が多いので、それほど自宅練習していなくても、レッスンで何度か教えながら弾けてしまう場合も多く、合格して次へ行ってしまうことが多い。

 そうなると、次のレベルへ上がる時に、いきなり難しく感じてしまう

 この時期のアドバイス

 レッスンでは1回合格して易しい曲をたくさんこなしていきたい時期。

 曲は簡単でつまらないかもしれませんが、簡単だからこそ弾けたかだけでなく、この時に手の形や鍵盤を見ない弾き方、使う指をしっかり守るなど、レッスンでお伝えしたことを意識して練習していきたい。

 弾かなくてもレッスンで合格できるや~、が落とし穴。 

 練習の習慣づけのためにしっかりと練習した上で合格して次の曲へ行きたい。

 

 

 【主テキスト2~3冊目くらいのレベル】

 理想は毎日20分~30分ほど

 それでも練習しなかったら...?

 レッスンで教えながら弾いてみても合格ラインまではあとひと息届かず、曲によっては次回にもう一度、となりやすい。

 このレベルになると、練習の跡がとてもよくわかります。

 この時期のアドバイス

 ある程度練習できていないと、レッスンで1回合格するのが難しくなることも。

 それでもまだまだ1回合格し、どんどん曲数をこなしたい時期なので、自宅練習の時間も少しずつ増やしていきたい。

 だんだんと曲も本格化してきて、両手が別々の動きをする曲が多くなってきます。様々なテクニック的な基本を学んでいく時期で、練習ですぐにはできないことも多いですが、そういうものだと思って、めげずに練習を続けることで、弾けるようになってきます。


 【主テキスト3~4冊目くらいのレベル】

 理想は毎日30分~40分ほど

 1曲を最初から弾いて終わりにせず、弾けない部分の練習を、工夫をしながら根気よく。(弾けない部分を見なかったことにしない)

 それでも練習しなかったら...?

  前回のレッスン中にできたこともできなくなったり、今までのテクニックがおちていく可能性がある。

 1曲にかけるレッスンが長くなり、進捗が滞ってしまう

 (この時期でもできるだけたくさんの曲数をこなしたい!)

 この時期のアドバイス

 レッスンでは、必ずしも1回合格を目指すわけではなく、部分的な箇所を何度も練習し、積み重ねて曲の完成度をあげていくことが目標。

 この辺りから、曲の中にどうしてもすぐに弾けないところが何か所か出てくるようになったり、一度にたくさんのことに注意して弾かなければならない曲が多くなります。

 弾けない部分の練習が大事なので、

 練習の時間はもとより、内容も重要にもなってきます。

 この時期の練習の仕方は、これから先の新曲への取り組み方の原点になっていくように教えるようにしています。


 【主テキスト4冊〜ブルグミュラーなどのレベル】

 初級のまとめとも言える時期 

 理想は毎日30分〜40分ほど 

 それでも練習しなかったら…?

 このレベルでは、自宅練習をしっかりしないと弾けるようにはならず、技術も後退してしまいます。

 この時期のアドバイス

 この先は、周囲の働きかけよりも、生徒さん本人のやる気によるところが一番になってきます。

 練習の成果は緩やかになっていきますが、それでもコツコツと根気よく練習することができれば、少しずつ上達していきます。

 


 【ソナチネ・インベンション〜中上級レベル】

 曲は大きく、技術も更に難しくなっていきますが、ここまでくると、

 初級、曲によれば中級のポップスなど、好きな曲を自分で弾くことができるでしょう。

 もちろん、ここまできても尚簡単ではなく、今まで以上の効率の良い練習が必須ですが...

 毎週先生について習うことをやめても、お家で好きな曲を楽しんだりして細くでも長く続けていると、もう一度再開したり、生涯楽しんでいくこともできると思います。


 ここでは、主テキストのアバウトな進度で、しかも練習は時間でしか表示しませんでした。

 もちろん練習は時間だけではありません。

 どんな内容の練習をするかは、個々で異なるのでレッスンでお伝えしていきたいと思います。



 趣味なのにこの練習時間!?と思った方もいるかと思います。

 趣味であっても、このくらいの練習を継続して基礎をつくっていきます。

(個々のペースに合わせ、ソナチネレベルになるまで、約5.6年〜10年以上かかります)

 この基礎を学ぶ期間は、お話したようにとても長くてお子さんの成長過程によって、ずっと同じようなモチベーションでいられることは少なくなります。

 なので、練習したくない時期があって、当たり前だとも思います。

 そんな時は、レッスンの時間に色々と気持ちを聞いたり、練習の工夫などを一緒にお話したりすることもあります。

 


 




 練習についての内容は、言葉で的確にお伝えすることが難しい~。

 この記事も何度も書き直し、気づけば夏が過ぎ...


 なので、目安にしていただければと思います。


 練習するのが苦手な子にとって、「音楽を楽しみたい」 ことと、「練習」は

 裏腹なのかなと思います。

 実は、音楽を楽しむことの中に「練習」が入っているのですよね。

 

 でもこれは、大人の発想かな。。


 ストイックになり過ぎず、生活に合わせて、バランスをとりながらでも

 少しずつ上達できるように、細く長く...

 結局ここに行きつく私の思考回路。



 れんしゅうれんしゅうと連呼しておりますが、

 

 お子さんでも、大人の方でも

 ピアノへの入り口は

 「やれるの? やれないの?」

 じゃなくて

 「やってみたいな!」から入ってほしい私の願望。


 ピアノレッスンの主役は 生徒さんです!


 

長くなりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。