楽譜を眺めること

 新しい曲を初めて弾き始める時、楽譜を前にどんなことから始めますか?


 例えば、私の教室の生徒さんは、まだピアノ初心者のお子さんが多いので、

こちらの楽譜で見てましょう。

 「はい!じゃあ、来週はこの曲を見てきてね!」と言われて・・・

 さて、右手からやってみようかな~、ど、そ、そ、・・・・と、突然ひとつひとつの音符を追って弾いてみる。

 初心者は音符を読むことに必死なのでこうなりやすい。

 それでも、最終的には音楽として弾けるようにはなるでしょう。

 

 けれど、まず弾く前に楽譜をじっくり見てみてください。

 今まで習った知識の中でこの楽譜からわかることはどんなことでしょうか。

 まず、①この曲は3拍子だな。トンタンタン|トンタンタン・・・

    ②ト音記号の音符が動いていてスラーでつながってる、右は一息で弾くんだな。

    ③左手のヘ音記号が1小節に和音になっているのが多い。ジャ~ン|ジャ~ンか...

    ④あれ?1段目と3段目はまったくおんなじだ!

    ⑤速さの記号がモデラートって書いてある、中くらいの速さだったな。

    ⑥曲の最初に、mp(メゾピアノ)って強弱記号がある・・。

    ⑦おお!? 1,2小節と5,6小節と9,10小節はまるっきり同じ!

    

 音を出さなくてもこれだけの情報が楽譜から読み取れるのですよ。

 加えて、いつもやっているソルフェージュでリズムを歌うことはできるでしょう。

 ♪ タンタンタン|タンタタタタ|タンタンタン|タァーアーウン ♪♪

でしたよね!

 しかもこのリズム、3段めまで一緒じゃないですか。


 さらにプラスして、こちらもソルフェージュでいつもやっている音の高低も音符の動きから想像して、頭の中で音を鳴らせるようになることができれば、もう完璧!

 

 ここまで、ピアノで音は出していません。

 そして、ここからようやくピアノに手を置いて音を出してみてください。

 


 最初から、この方法で譜読みを始めて、すんなりとできることは少ないかもしれません。

 でも、これも前回のブログのように、わからないことできないことを前提にしながらも1つずつ増やしていくこと、ぐるぐる何度もやってみることが後に繋がります。


 どんなに易しい曲であっても、これだけのことが読み取れるのですから、初歩の頃から是非とも習慣にできるといいなと思います。


 

 おうちで新しい曲を譜読みするのが大変!と思ったら、言ってくださいね。

 こんな感じで一緒にやってみましょう!